多様性推進、後回しは正解か? トヨタの戦略が示す、企業が生き残るための選択
2025-04-19

ダイヤモンド・オンライン
近年、DEI(多様性、公平性、包摂性)の推進が企業経営の重要なテーマとして認識されてきました。しかし、GoogleやAmazonといった米国の巨大企業がDEI目標を撤廃または再編する動きを見せるなど、「DEIの後退」が顕著になっています。日本でも、トヨタや日産といったグローバル企業がアメリカにおけるDEI活動の見直しを始めており、今後の動向が注目されます。
**なぜDEIの後退が起きているのか?**
DEI推進の重要性は揺るぎないものの、企業を取り巻く経済状況は常に変化します。インフレ、サプライチェーンの混乱、景気後退の懸念など、多くの企業は収益性の維持・向上を最優先課題としています。このような状況下では、DEIのような取り組みが一時的に後回しにされることは、経営戦略の一環として合理的に判断されることがあります。
**トヨタの戦略:多様性を「あえて後回しにする」とは?**
トヨタ自動車は、DEIを前面に押し出すのではなく、人材育成や組織文化の醸成といった、より基盤となる部分に注力することで、結果的に多様性を育むという戦略をとっています。これは、短期的な成果を求められる中で、長期的な視点に基づいた、賢明な判断と言えるでしょう。